2021年12月31日RIZIN.26の「裏メイン」と呼ばれた試合。萩原京平と平本蓮が対戦しました。
試合前からSNS、Youtube、会見と様々な場所で煽り合い格闘家や格闘技ファンを盛り上げたこの試合。
果たしてどちらが勝つのかという勝負論が尽きないほどに繰り広げれれていましたね。
RIZIN.26の中でTOPを争う盛り上がった試合になったのではないでしょうか。
ということでこの記事を読めば以下のことがわかります。
① 試合までの流れ
② 萩原京平が勝利した要因
③ 平本蓮が負けた要因
これらのことを誰にでもわかりやすく解説していきます。
当記事を執筆するファイターしゅったは総合格闘技歴約7年で総合格闘技を愛しています。
もちろん総合格闘技をするのが好きですが、試合観賞もかなり好きでプロ選手の試合をよく分析しています。
また、会社員をやりながら様々な副業、ビジネスを手掛けており、その経験を元に「賢く生きるための情報」をブログを通して発信しているので興味があればご覧ください。

格闘技経験を元に解説していきます!
※以下両選手の名前を苗字のみの記載とします。
試合までの流れについて


特に盛り上がった試合前、まずは両選手の簡単な紹介をします!
平本はキックボクサーでK-1では対日本人でほとんど負けていない「ゴンナパー・ウィラサクレック」や「ゲーオ・ウィラサクレック」を破るなど半端じゃない実績を持ちます。
キックボクシングでの打撃はもちろん世界レベルだが、MMAとしての打撃となるとどうなのか。
そしてレスリング、寝技がどれだけできるのかが注目されていました。
MMAの練習期間は約1年という短期間にもかかわらず、平本は全ての技術において自信満々な発言をしていて幻想が広がる一方。果たして本物なのか。

萩原はMMA選手で地元のアマチュア大会(俗にいう地下格闘技)で実績を積み、プロとなりDEEPやGLADIATORに参戦した後、2021年8月にRIZINデビュー。
プロとしての実績が浅かった萩原は「誰だ?」「白川の噛ませ犬」などSNSで言われていました。
8月の大会から年末まで全ての大会に連続出場しています。タフですね。
打撃については思い切りがよく打ち合い上等スタイル。
寝技には少し課題感があるようですが一本負けした芦田戦以降、寝技の練習を本格的に取り入れているようなのでそこがどれだけ伸びているのか。
記者会見|煽り合い
恐らく試合前の記者会見はRIZIN.26の中で最もファンが沸いたカードでした。

萩原 「平本くんはMMAデビュー戦なので、MMAの厳しさを教えてあげようと思う。マウント取って肘でボッコボコにしてやろうと思います」とコメント。

それに対し平本「ふざけんなよ、お前がボコボコにされるだけの試合だかんなお前、勘違いすんなよ。」と煽り合いました。

そして写真撮影時、向かい合う指示はなかったのでにもかかわらず、両者向かい合う形に。
司会から「正面向いてください」と指示が飛ぶ中、両者10秒ほど動かず。
バチバチでしたね。
そしてこの後、ほんの一例ですがTwitterでは平本が一方的に煽りまくりました。
Twitterでは萩原は特に活動していないのか、反応せず。
Instagramの平本のライブ配信では萩原が乱入し数分互いに笑いながら煽りあうという、今までにはない煽りも発生しましたね。
この後も平本がSNSで煽りに煽り格闘技界、格闘技ファンは盛り上がっていきました。
なぜこんなにも盛り上がり、平本に対する幻想が大きくなったのか?
総合格闘技は文字通り全ての技術を備えていなければ戦えない競技ですが、特に経験の浅い選手同士の戦いであれば打撃よりも組技、フィジカルが強い方が勝てることが多いです。
逆にレスリングや柔道出身のMMAファイターだとTOP選手がたくさんいますし、UFC王者にもなっています。
そして組技、フィジカルができている状態で打撃練習するよりも、打撃しかできない状態で1から組技を覚える方が圧倒的に時間がかかりますし大変です。

だからMMAファイターからすると、総合の練習期間が1年しかなかった平本が強いわけないと思っていたんです。
それにもかかわらず平本は自信満々で強気な発言を連発していたので、「ここまで大口を叩くなら本物なのか」という感じで幻想が大きくなってきましたね。
このような感じで試合前は大盛り上がり。
そしていよいよ試合となります。両者計量クリア!


↓堀口恭司vs朝倉海の試合総括はこちら↓
試合総括|萩原京平vs平本蓮

↓試合動画はこちら↓
試合結果をもう一度書きますが「2R1分29秒で萩原のTKO勝利」です。
この試合は完全に打撃を狙う平本に対して、萩原が組技で支配した試合となりました。
まず1Rゴングが鳴ったと同時に両者間合いを詰め、萩原の右フックが平本の顔面を捉え、それと同時に平本のショートワンツーが的確に萩原の頭部を捉えました。

その一撃で少しふらついた萩原は早期に組みの作戦に切り替えます。
タックルでテイクダウンし、平本は一度は立ち上がり離れるも萩原はしつこくテイクダウンしてグラウンド状態からは萩原の一方的展開に。

マウント、バックマウントからのパウンド、肘攻撃。そしてラウンド終了間際にはチョークを極めかかりました。
続く2R、打撃戦となりますが両者スタミナが消耗している様子。

やはり打撃となると平本の方が的確な攻撃を出していました。
しかしスタミナが消耗していてかはわかりませんが、あくまでキックボクシングの距離でのパンチであって、間合いの遠いMMAの距離でのパンチではなくほとんど当たりはしません。
その中で萩原はタックルを仕掛け、コーナーまで追い詰めすんなりテイクダウンに成功。
その後はすぐにマウントに移行しパウンドラッシュ。

平本は逃げることができずパウンドを打たれ続けていたのでセコンドがタオルを投入し、TKOとなりました。
試合後に萩原はマイクで「平本君もね、アマチュア修斗からやり直した方がいいよ」と発言。
大体の試合は、いくら試合前に煽りあっても試合後はノーサイドになり称え合うのですが、この2人は違いましたね。それはそれでいい。
ということで、この試合での「萩原が勝利したポイントでもあり平本が敗北したポイント」を解説します。
① 萩原は無理に打撃に付き合わず組みに徹した
② 萩原はテイクダウンのバリエーションを複数持っていた
③ 平本はMMAにアジャストとした打撃をできていなかった
④ 平本は組技の技術が圧倒的に足りていなかった

この4つのポイントについて簡単に解説します!
萩原は無理に打撃に付き合わず組みに徹した
1R、2R共に序盤は打撃戦をしましたが、熱くはならずにテイクダウン、組技に切り替えていました。
平本が離れてもしつこくテイクダウンして、打撃には戻らせない戦い方をしていましたね。
もちろんこの戦い方はスタミナをかなり消耗するので、極められなかった時のリスクは大きいですが打撃戦のリスクを感じ取った萩原は組み一本に(作戦通り)に絞りました。
おそらく熱くなって打撃勝負になっていたら違う展開になっていたでしょう。
萩原はテイクダウンのバリエーションを複数持っていた
平本がテイクダウンディフェンスを全くできていないわけではありませんでした。
タックルに対しての一時対処はできていて、際での肘や膝攻撃まで出していましたね。
おそらく単調なタックルだけでは平本をテイクダウンすることは難しかったでしょう。
しかし萩原は複数のテイクダウンを組み合わせることで平本を倒すことができました。

✅ タックル(ダブルレッグ)

✅ 足掛け(小外掛的な)

✅ サバ折り

✅ 立ち組み〜からの

✅ 下へ(ダブルレッグ)

✅ シングルレッグ

✅ 足掛け(大内刈的な)
打撃でも単調なパンチだけでは当たりませんよね。レベルが高くなると様々なコンビネーションで散らすことでパンチが当たるようになります。
組技、テイクダウンも同じで様々なテイクダウン方法を組み合わせることで倒しやすくなります。
萩原が組技での差をしっかり見せつけたシーンですね。
平本はMMAにアジャストとした打撃をできていなかった
確かに平本の打撃は的確でキレイな打撃でした。
特に間合いが近くなった状態での相手の顔面を捉える的確なパンチはさすがでしたね。

しかし先ほども書いた通りMMAでは基本的に遠い間合いなので、キックボクシングのような近い間合いでのパンチでは当たりません。
キックボクシングはグローブが大きいので近距離でのディフェンスをグローブを使ってしやすい為、近距離でブロックしてカウンター攻撃に繋げることが多いです。
しかしMMAはグローブが小さい為、グローブでのブロッキングは基本的になく、横や後ろにかわすことが多いです。
その相手に打撃を当てるには、遠い間合いでの攻撃やタックルを組み合わせることが重要になってきます。
単に平本がカウンター待ちの作戦だったか、スタミナが消耗してのスタイルだった可能性もありますが、近い距離でのパンチとキックのみだったので、まだMMAにアジャストしきれていないのではと感じました。
平本は組技の技術が圧倒的に足りていなかった
これについてはやはり多くのMMAファイター達の予想が当たりましたね。
まさに組技を始めて約1年といったレベルでした。
いくら萩原が打撃主体の選手といってもMMAを数年やっているので組技についてはあれくらいの差は出てしまいます。
先ほども書いた通り約1年やったレベルなので普通なことです。
むしろテイクダウンされた後は立ちに行くことに徹していた動きは良かったですね。
下になっている状態で立ち上がりに行く時は、結構隙ができてしまうのでパウンドをもらいやすく、それが嫌で下になりっぱなしでガードポジションで戦う選手が多いです。
しかし平本は下からでは極められないことを感じ、殴られるリスクを恐れずに立ち上がることに徹していました。
今の日本人選手では少ない「生き物として強い戦い方」を僅かですが感じました。
まだまだこれからってことです。

以上、試合の決め手となったポイントについて解説しました。
まとめ

今回の試合は本当に「裏メインカード」となった最高な試合でした。
朝倉からは「レベルが違う」と一蹴されていますが、萩原があと1,2勝すれば現実となるでしょう。
伸び代だらけな萩原の2021年に期待です。
平本については組技のレベルが露呈されてしまったので、次の試合は正直厳しいと感じます。
いずれにせよ多くの練習が必要なので腐らずに頑張って欲しいですね。
このようなツイートをしているので、強くなって帰ってくると思っています。
平本の打撃がMMAにアジャスとし、組技も強くなれば間違えなく世界最高峰のUFCで戦えるファイターになるはずです。

とにかく両選手のこれからに期待して応援していきましょう!
以上になります。
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プログラミングや株式投資、ブログなんかをやって生きています。
一児のパパでもあります。
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